大学生の自由帳

ペンギンパニックとエノキ工場の香り

【連載】名大植物図鑑

名大東山キャンパスに自生する(していた)かわいい植物たちを載せていきます!
毎週気が向いた時に更新されるのでお楽しみに♪

目次

 

2023/07/05 シロイヌナズナ New!

名古屋大学とは一切関係のないシロイヌナズナの絵

東京大学といえばイチョウ京都大学といえばクスノキだが、名古屋大学にはシンボルと呼べるような草木はない。

いや、ある。名古屋大学といえばシロイヌナズナである。というのも、実験植物であるシロイヌナズナの遺伝子組み換え体が2015年に漏出した*1からだ。実験に使用した土に含まれる種子の不活性化処理(オートクレーブ)が甘く、その中に含まれていた種子が発芽し、土置き場から1000個体以上がこんにちは〜したらしい。この事件を受けて、理学部の生命理学科は全く関係ない動物系の研究室も含めてしばらく実験停止処分を食らった。動物系の実験室の皆様におかれましては大変なとばっちりだったことに違いない。相当面倒な事態になったらしく、当時の話を植物系の教授に聞こうとするとめちゃくちゃ苦虫を噛み潰したような顔で黙る。
なお現在はかなり厳しい基準でオートクレーブするようになっており、さらには安全講習で毎年のように言われる話であるから、同様の事件が今後起きる可能性は低いだろう。

ちなみにシロイヌナズナは実験とは関係なく日本に自生する帰化植物であり、その辺に生えていたとしても、それは実験室から漏出したわけではない。多分。

*1:https://www.nagoya-u.ac.jp/info/upload_images/20150828_a.pdf

生物系の学生なら見てわかると思うが、かなり大規模な調査が行われた。その結果、名古屋大学とその周辺から遺伝子汚染の脅威は無くなった。だからみんな安心してこの話を聞こう。