全国の大学には、その大学限定のお酒が存在することがあります。
名古屋大学にもオリジナルの酒があり、その一つが「名大不老」です。
ただ、「名大不老」は蓬莱泉ブランドの純米大吟醸で、一瓶で4000円以上する高級酒。
学生が気軽に買うことはできません。
しかし、名大には春季限定でもう一つオリジナルの日本酒が販売されています。
それがこの「なごみ桜」です。
前から気になってはいましたが、やっと成人して買えるようになりました。
早速購入し、古代アリーナのベンチに腰かけて紙コップで飲んでみます。
優雅だなあ!
評価
さて、一口飲んでみると……う〜ん微妙。
まずクッソ甘い。ちょっと甘すぎる。
米由来の甘さというのは分かっているが、バナナみたいに甘ったるい。
酸味も強くリンゴのような雰囲気があるが、甘ったるさのせいであまり爽やかには感じず、熟成されたリンゴジュースのようです。
香りもリンゴに近く、そこに米の熟した香りが少しある感じ。
また、雑味が多いように感じます。
まあこれは、精米歩合が低いのでそれ相応でしょう。
上品さが感じられず、ずいぶんと大味な印象を受けます。
「なごみ桜」のコンセプト
さて、この「なごみ桜」ですが、公式HPにそのコンセプトがちゃんと書いてありました。
それによると、
以上の2点が「なごみ桜」のコンセプトだそうです。
なるほど、確かにそういうコンセプトなら分からなくもない気はします。
確かに、農学部に生えている八重桜から分離したという酵母によって醸されたこのお酒、一般的な日本酒とは一線を画す味(メチャ甘)になっています。
日本酒の辛さや香りが苦手な人でも、もしかしたら飲めるかもしれません。
………が、やはり日本酒としては不味いと言わざるを得ない。
リキュールのような飲みやすさを目指していたのは分かりますが、そもそも日本酒はそういう酒ではないので、非常にどっちつかずな感じになってます。
つまり、日本酒にしてはゲロ甘すぎるし、リキュールにしては臭くてクセが強すぎ。
「従来型酵母による寡占を打破する」というコンセプトは面白いと思いますが、結果として従来型酵母の出来の良さを実感しました。
また、若者向けというコンセプトの都合上販売価格を抑えねばならず、高精米にできなかったのだと思います。
雑味が多く臭い仕上がりで、低精米の悪さが際立つ結果に。
500mlで1234円という値段も、味と比べると全く割に合っていないので、僕はもう2本目を買うことはないでしょう。
1本買って味見してみる分にはいいかも。
おいしい飲み方
このままだとなごみ桜ちゃんがかわいそうなので(あと酒がまだ残ってるので)、美味しくする方法を考えてみました。
結論から言うと、冷やして割るのがいいです。
なんせゲロ甘いので、直に飲むのはキツいです。
ロックにすると甘さが緩和され、爽やかになりマシになりました。
日本酒系カクテルにするとおいしく飲めるのでは?