先日、名大カニ拾いサークルの新歓カニ拾い会に行ってきました。
まあ僕学部3年生なんですけどね。
たくさんの魚やカニを採集し、転んでびしょ濡れになりながらも非常に楽しめました。
めっちゃ日焼けして首筋が痛いです。
あと楽しいついでにサークルに入ってしまいました。どうでもいいけど。
ところで、前々から
「魚釣って食えるようになりてえなあ」
と思っていた僕は、今回手に入れた魚たちも
「こいつら食えねえかなあ」
と猛獣のような目で見つめていました。
海から上がった後でカニ拾いサークルの方々に頼み、いくらかのカニや魚を持ち帰らせてもらったので、今回はこれら磯の仲間たちを食べてみましょう。
今回持ち帰ったものは、
の6種類です。
なお、海の生き物(海藻含む)を持ち帰る際には、漁業権をちゃんと確認してからにしましょう。
でないと密漁者になってしまう危険がありますからね。
クジメ&ギンポ&アゴハゼ
家に帰り、持ち帰った魚をさっそく捌きます。
さらっと捌くなんて言ってますが、実は僕は魚を捌いたことがないので、調べながら手探りでやっていきます。
まあ手先は器用なんで大丈夫でしょう。多分。
ということで、まずはクジメから3枚に下ろしていきます。
クジメはアイナメに近い仲間だそうで、見た目も似ています。
こいつは酸欠に弱いのか、バケツの中で死んでしまったので持ち帰ってきました。
持ち帰る途中でなぜか腹が裂けてウ○チまみれになっていたので、味に影響しなければいいなと思います。
めげずに、次はギンポ行ってみましょう。
これはその辺のおじさんにもらったらしく、僕らが捕まえたわけではありません。
ペットボトルで生かして持ち帰ろうとしたものの、運搬途中で死んでしまいました。
天ぷらが絶品とのことで、新鮮なギンポの天ぷらは都内の高級天ぷら専門店だと欠かせない通なメニューだそうです。
が、残念ながら天ぷらの技術は持ち合わせていないので、塩揉みでぬめりを取ってからクジメと一緒にアヒージョにします。
さて、最後にアゴハゼ。
カニ拾いサークルのメンバーをして
「世界で最後に生き残るのはアゴハゼ」
と言わしめるほどに生命力が強いらしいこいつは、確かにペットボトルの中で唯一僕の家まで生き延びてくれました。
とはいえ帰宅する頃には瀕死になっており、ダメ元で3.5%食塩水にぶち込んで
「死んだら食おう」
と思っていたらなんと生き返りました。
いやすげえ生命力だな。
と思いきや風呂上がったら死んでました。
仕方ないので捌きましょう。
みんな三枚おろしにするのもつまらんので、こいつはぶつ切りに。
そしてこうなった。
どれも小魚なのでボリューム感はありませんが、不味かったらイヤなので試食用としては理想的な量でしょう。
まとめてアヒージョにぶち込み、火を通してからいただきます。
なるほど、まずクジメはめっちゃふわふわで淡白でうまいです。
身はあっさりしていて味が薄いですが、ここはアヒージョという調理法の勝利。
ウ○チ臭さもありませんでした。良かった。
ギンポはというと、もちふわっとした食感でうまみがあり、やや臭みを感じるものの美味しいです。
生きたまま持ち帰れたらもっとうまかったことでしょう。
ただ、揚げると皮目が芳しくなるそうなので、やはり一度天ぷらを食べてみたいですね。
アゴハゼは、すっとほぐれる肉質でちょっと臭いです。
あと、ぶつ切りするにしても背骨を抜くべきでした(当たり前)。
上の2つに味は劣るものの、普通に食える味でした。
ごちそうさま。
イシガニ
次はこのクッソ凶暴に僕らの指を狙ってくるカニ、イシガニを食ってみます。
危険なので腕をぶちっと外してから持ち帰り。
家に着くと死んでしまっていたので、よく洗ってその日のうちに酒蒸しにします。
旨みが少ないものの、甘みがあってまあまあ美味しいです。
爪肉は特に美味い。
味噌はクリームのように濃厚でしたが、小さな個体だったので量が少なかったです。
何の味付けもなしで食べましたが、多少塩しても良かったかも。
カメノテ
ここまでは当日のうちに調理して食べましたが、その日は夜に予定があったため、残りは後日と言うことに。
そして次の日、お次はカメノテを味噌汁にします。
カメノテはこう見えて甲殻類、つまり広義にはエビやカニの仲間です。
正直貝と言われても微妙なこのフォルムでエビカニの仲間って、なかなかそそりませんか?
これがそこら中の岩にフジツボと一緒にくっついていたので、いくらか持ち帰ってきました。
甲殻類らしく、いいダシが出ると聞きます。
ちなみに余談ですが、カメノテという名前の由来は……
言うまでもありませんね。
確かに似てます。
この僕が言うんだから間違いない。
気を取り直して、ダシを取って味噌汁の具にもして食ってみましょう。
カメノテ自体は、香りは貝で味はエビ、食感は貝の水管みたいでなかなか面白い。
熱を通すと縮むので、可食部は少ないです。
ダシに関しては、カメノテの量が少なすぎてダシが出てるのかどうかよく分からなくなってしまいました。
が、味噌汁は普通に美味いです。
よく注意するとふんわりしたダシも感じるし、臭みなど全くありません。
鍋の底に少し砂が沈んでいたので、よく洗って砂は抜きましょう。
モクズガニ
その次の日、ようやく最後のモクズガニを食べます。
最初は1匹だったのが、帰り道にも岩場で1匹見つけたので追加され、2匹になりました。
家に着いた時にはまだ生きており、ペットボトルの中で生かそうと思ってアゴハゼと同じく塩水にぶち込みましたが、アゴハゼ臨終の2時間後にあえなく死亡。
洗ってから冷蔵庫のチルド室に入れました。
このモクズガニに関しては、「がん汁」という郷土料理にしてみようと思います。
この料理は、簡単に言うとモクズガニを生きたまま殻ごとミンチにして漉した液体を煮るというものです。
業が深いですね。
もう2匹とも死んでいますが、めげずに作っていきましょう。
この美味しくなる予感がしない地獄のようなヴィジュアルを経てがん汁は作られます。
具は基本的にはナシか、葉物を少し入れる程度。
今回はナシで行きましょう。
そして完成したのがこちら。
う~んきれい。
唐突に澄まし汁になるのが面白いですね。
熱することでカニのタンパク質が凝固し、ふわふわの物体が豆腐みたいに浮いています。
いざ実食。
食べてみると、ふんわりとしたダシをうっすらとは感じます。
しかしとにかく薄い。
聞いた話では「飲むカニ」とまで言われるほど濃厚なはずなんだが……。
原因は2つ考えられます。
- 水が多すぎた
- カニが既に死んでから二日経ってた
何となく後者な気がしますね。
まあ薄味だったものの、ダシは良質ですうっと沁みる香りの良いものでした。
ふわふわの物体は、食感はいかにもタンパク質という感じでまあまあ。
濃厚な味がすればうまいんでしょうが、今回はやはりふわふわの味も薄かったです。
磯の仲間まとめ
僕は今回初めて海で採れた生き物を食べました(潮干狩りとかはノーカン)が、やっぱり楽しいね。
海で遊ぶところからもう楽しいです。
ぜひ釣りとかも覚えて、次回はより大物を狙いたいと思います。