どうも。笹森です。
親と喧嘩したので、成人済みの学部生が保護者からの経済的な支援を受けずに無理のない範囲で大学に通い続けられるか考えてみました。
なお筆者は税制や奨学金制度については何も知らないので間違っている点がありましたらどうぞご指摘ください。
一年間あたりの支出
総務省統計局による平成26年 全国消費実態調査による1か月あたりの支出額を下に示します。
このデータをもとに推定していきます。
ただしこれはあくまで全国平均なのでいくつかのデータを差し替えていきます。
学費
大学に通うので兎にも角にもまずは学費です。
名古屋大学の学費(1年あたり)は学部生で535,800円となります。(http://www.nagoya-u.ac.jp/academics/campus-life/tuition/ 参照)
なお名古屋大学には授業料減免の制度がありますが、こちらは利用しません。理由は後述します。
また貸与型奨学金を利用する際の保証料が、1年間借りると考えると月額4,671円発生するのでこれも加えます(詳細は後述)。
家賃
総務省のデータでは家賃の低い田舎や社宅、実家暮らしなどが含まれているために住居の費用が3万円を下回っています。
https://www.homes.co.jp/chintai/aichi/nagoyashieimeijo-line/price/ ではワンルーム・1K・1DKの家賃平均は、名古屋大学駅付近で5.24万円、八事日赤駅付近で4.75万円となっているのでざっくり5万円で計算していきます。
というわけで消費の試算がこちらになります。
ざっくり295万円です。高いですね。
教養娯楽やその他の消費支出を加味しなくても200万を余裕で上回ってきます。
よって保護者に頼らずに自力で生活するために必要な費用を295万円と設定します。
切り詰めていけば支出額をもっと抑えられますが、今回はあくまで「無理をしない範囲」での試算なので心身の健康を損なわないように食費や娯楽を切り詰めたりはしない方向で進めます。
一年間あたりの収入
まず「保護者からの経済的な支援を受けずに無理のない範囲で大学に通い続ける」が目標です。のでこれを満たすことを前提としていきます。
バイト代
大学生にとっての収入を得る方法は基本的にバイトとなります。
時給は業種によってばらつきがありますが、危険がなく高頻度で入れるとなると時給1000円前後になってくると思われます。家庭教師の掛け持ちをすれば時給1000円を優に
上回ることができますが、今回は考慮しません。なお、名古屋大学は生協が家庭教師の斡旋を行っているためこちらを利用する手段チャートも大いに考えられます。
http://www.nucoop.jp/support/teach.html#01
理系の学部生はコマ数が多く、また1コマあたりの負担も大きいので平常時のバイトは平日週2で3時間 + 土日に8時間ずつとします。研究室に所属している場合、ブラックな時期は土日までつぶれることもありますがこれも今回は考慮しません。
また夏休みや春休みは稼ぎ時なので1日8時間×週6ではたらきます。週7は負担が大きいのでやりません。
これでバイトによる収入は143万円となります。
親が扶養控除から外れてしまいますが無視します。
ただし所得が130万円を超えたため、勤労学生控除を利用したとしても(144万-130万)×5% = 7000円の所得税が発生します。
この時点で支出の半分も賄えていません。
授業料減免制度の利用
名古屋大学には授業料減免制度がありますが、今回はこれを利用しないものとします。
これは減免にあたっての要項となる「生計維持者」が原則父母であるためです。
よって授業料はまるっと自己負担になります。
(授業料減免を実際に考えている人は学生支援課や所属学部の学生事務担当窓口に相談しに行きましょう)
奨学金
不足額を奨学金で補います。
奨学金は日本学生支援機構を利用します。給付型奨学金は授業料減免制度と同じ理由で受けられないので貸与型奨学金のみの利用となります。この貸与型も第2種しか受けられません。また申請にあたって保証を立てる必要がありますが、「保護者からの経済的支援を受けられない」ので機関保証を利用することになり、前述の保証料が発生します。
第2種奨学金の場合、月額貸与額が最高12万円なので一年あたり144万円を借りられます。
不足分
ここまでで287万円の収入です。つまり8万円足りません。
この8万円はバイトを増やすなり雑費を切り詰めるなりしてなんとかするしかありません。
まとめ
家出をしたとしてもなんとか大学に通い続けることができそうです。
しかしながらこんな生活を続けるくらいなら普通は親に媚び売って学費生活費出してもらう方が当然楽です。
喧嘩したら早めに謝っておきましょう。
おまけ 研究室に所属している場合
研究室の忙しさによってはバイトをすることすらままならない状況も容易に存在しえます。
特に、今回は夏休みと春休みで77万円を稼ぐ方向で考えたので、ここで稼げないとなるとかなり厳しいです。
ですが、研究室に所属している場合でも家出は可能だと私は踏んでいます。
そう。
大学に住んでしまえば家賃、水道光熱費、家具・家事用品費が0になるのです。
これで80万円浮きますので、安心して大学に住み着きましょう。