今は6月、絶賛梅雨入り中です。
名大祭を間近に控えた先日、名古屋大学にそれはそれは綺麗な虹がかかりました。
うっすらとダブルレインボーにも見えるほどの、くっきりとした美しい虹です。
僕はその時、まさに帰宅しようとしていたところだったので、
「はえーきれいだな」
と思いながら地下鉄の階段を降りようとしていました。
しかし、唐突に思ったのです。
「虹のふもとには何があるんだろう?」
噂によると、虹のふもとにはレプラコーンなる卑しい小人がいて金貨をくれるらしいではありませんか。
金貨、欲しいですね。
金欠の僕にとってはよだれダラダラ案件です。
よだれどころか眉唾案件な気もしますが。
幸運にも自転車があるので、虹のふもとを目指してとにかく進んでみましょう。
待ってろ神話生物。
理系学部へ
さて、虹のふもとへ行くために、まずは場所を見極めねばなりません。
明らかに理系学部の方へ降りているようです。
しかも案外近そう。
意気揚々と漕いでいきます。
農学部の方面へ自転車を走らせますが、なかなか目的の場所に着いてくれません。
目測を誤ったのでしょうか。
名大の敷地を貫通してしまいましたが、全然近づいた感じがしません。
流石は卑しい小人、僕から逃げていると見て間違いないでしょう。
そうはさせるか。
東山動植物園へ
虹のふもとを追い続けるうちに、名大をはるかに貫通して東山動植物園の方まで逃げて行ってしまいました。
展望台の手前くらいにランディングしているのが見えますね。
どうやら僕を見くびっているようです。
このくらいの距離、一瞬で詰めてやりますよ。
レプラコーンのやつ、どんどん左にずれていくので全く追いつく気配がありません。
しかし、相手は初歩的なミスを犯しているのです。
そう……
左足が遠ざかるのに従って、右足はだんだん僕に近づいているのです!
こんなところで油断してしまうとは、相手もまだまだ戦いに不慣れと見えますね。
このスキに一気に距離を詰めてしまいましょう。
右足を追っていたはずが、なぜか再び左足に近づいてしまいました。
恐らく、相手も僕から逃げるために歩みを進めているのでしょう。
長細い半透明のカラフルな足でトコトコ逃げていくなんて、滑稽ですね。
いつのまにか、東山動植物園もとっくに通り過ぎてしまいました。
住宅街へ
さらに先へと追い続けます。
全ては5000兆円のためなので、苦しくはありません。
が、ここから先は果てしない下り坂なので、帰り道を想うと今から吐き気がしてきます。
まあ、今更遅いのでどんどん先を急ぎましょう。
やがて坂を下り切り、住宅街に入っていきました。
しかし……
徐々に薄まっていた虹がついに消えました。
やっと帰れる。
ファミチキうまい
晴れた空に、月、疲れた体とファミチキ。
これ人生だんべ?